サウンドハウス
2009. 05. 16  
(V)・∀・(V)さんのブログのテーマに考える点があったので書いてみた.
以下,主観を多分に含んでおります.鵜呑みにしないでください

某社のDAWソフトのデモンストレーションがあったので見に行ったことがありました.
そこでもピッチコントロールとかリズムコントロールは得意げに紹介されてました.
Σ( ゚Д゚) スッ、スゲー!! と思う反面,自分には(゚⊿゚)イラネ というものでした.

いらない理由は個人的なことです.
ありのままの自分を出したい
ライブの感覚でやりたい(これは疑問があるが)
人間味がない
PC的に無理 etc
まったく論理的ではないので,決して鵜呑みにしないでください
もしかすると,最新テクノロジーを駆使すれば可能な範囲かもしれません.

なによりいらないなら使わなきゃいいというのが正解です.もっともです.
使わないのに文句を言うな.とつっこまれそうです.ごめんなさい.

ただ,音楽製作者とかクリエイターがみーんな積極的にこういうテクノロジーを駆使しまくって,
そのテクノロジーが大変普及したとき,
将来人間味ある音楽は作られるのでしょうか?
そしてクリエイターは精進できるのでしょうか?
そこを危惧します.

どんな分野にしろ,「創る人」は下手からスタートして,努力してうまくなり,
それを表現することでお客さんは褒めてくれます.「創る人」は生きがいにつながります.
商業ならばその技術を買ったり,その表現を買ったりして,「創る人」は食べていけます.

努力しても下手なままだと,お客さんは苦情を言います.
その意見は「創る人」にフィードバックされ,上手になるために再び努力することができます.

こういった過程を通して,人は成長していくものでしょう.

「創る人」は努力していく中で,コンピュータなり機械なりのツールの助けを借りて多彩な表現を可能にしていると思います.

ですが,現代のテクノロジーは,この下手→努力する→上手という過程をなくしかねません.
下手→ツール→上手 という過程となりますが,そこに人間である「創る人」の成長はありません.
人によっては,「テクノロジーで万事おk」という思考から,自ら努力しないという可能性さえもあります.

こ れ は 怖 い
学校教育も破綻してしまいそうです.「なんで頑張らないといけないんですか?あとで修正可能じゃないですか」という子供が出てきそうです.
ファミコンでいう「失敗したらリセットボタン」という思考に近い気がします.
ただ,オフラインゲームという閉じた世界と違い,現実世界で表現をする,
という開いた世界でこの思考は非常に危険だと思います.

最近はそういう思考を垣間見る事件がよく目に付きます.
異常な事件が多くなったのか,それを報道する件数が多くなったのか,それはわかりません.


閑話休題


一度現実に録音した肉声を,データとして扱いピッチやリズムとしていじるということは,
現実の自分に嘘をつくことだと思います.
ビブラートなど自分に出せないはずの声をだせる,というのは
実験に失敗して得られなかった成果を,あたかも成功したかのように振舞うこととなにが違いますか.

なんか倫理的な話になってきた・・・

これが犯罪になるとか,悪だとかいう話はできません.
ネット上で公開するとか,録音したものしか公表しない場合は
歌い手の真実は闇の中です.
でも,もしライブやカラオケでその歌い手が歌ったとき,
お客さん,または聴き手はどういった反応をするでしょうか?
音源ではピッチ,リズムともに完璧だけど,
実際は見るも聴くも無残,下手したら金返せレベルだったら.
聴き手が落胆した気持ち,それまで幸せだった時間,代金,それらがムゲになってしまいます.

それを覚悟で歌い手が発表するなら,それは歌い手の責任です.が
ミキシングエンジニアが,歌い手の知らないところで,ピッチやリズムを変えていたとしたら,
歌い手も聴き手もだまされてるわけです.
特に歌い手は,了承なしに歌を歪曲されたら,なんか面白くない,という憤慨から自己否定,尊厳をふみにじられるという重いダメージも与えられるでしょう.
了承した上でデータを変えているとすれば,悪意も見えるでしょう.

私なら食品の偽造問題と同じぐらい怒ります.めちゃくちゃ大好きな歌い手とか演奏者でしたら,それこそだいっ嫌いになるぐらい.

あと,簡単にデータ改ざんできるクリエイターの人間性を疑いそうです.
これが世に広がったら,それこそ正確すぎる歌い手や演奏者に対して疑ってしまいます.
本当に努力して正確でうまい善い歌い手や演奏者さえも・・・
そんな世界になるぐらいならカセットMTRしか使えなくなったほうがいいな.極論だorz

まとまらなくなってきた・・・でも,めちゃくちゃ精度のいい文書校正ツールがあった場合,
このブログも作者の意図しないことが書かれたりもするのかね?

無理栗まとめ
最新テクノロジーを盛り込んだDAWはどんなに注視してみても,所詮音楽の編集ツールである.
しかし,そのツールは今までの音楽の常識を覆す高性能なものである.
肉声をいじるのは改ざんであり自分に嘘をつくことなのでやりたくない.
お客さんの気持ちをふみにじる行為になりかねないので使いたくない.
「創る人」はなによりも音楽を,人間を,精神を大事にした音楽を作るべきだと思う.
人間の成長に被害をもたらすかもしれないので大変危険.努力のない世界は非常に危険.
ツールはあくまでツールなので,乱用は避けるべき.

そして,

自分がうまいに越したことはない.

だな・・・orz


余談
コーラスは一人一人まったく違う声帯をもつ人が集まって,ごく微妙にピッチが異なるから,
それが周波数的に複雑になって豊かな音を生み出すと思います.
クイーンのボヘミアンラプソディを聴けば,人間の歌声の凄さに気がつくと思います.
ギターに関していえば,ウリジョンロートの,トラックごとに微妙に演奏が違うギターのオーバーダブに
悶絶できるのだと思います.
あと,みんなで大合唱することは歌のすばらしい一面だと思います.どんだけ下手でもねー
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